面接官は、面接のプロなのか?

2012.11.16  2973Views

皆さん、こんにちは。常見陽平です。




面接官ってどんな人?




今日は就活の素朴な疑問について、考えてみることにしましょう。


「面接官ってどんな人?」


これについて考えてみましょう。


基本的には、その会社の社員です。
人事部だけで面接する企業もありますが、営業、企画などそれ以外の部門の社員にも協力してもらうパターンがほとんどです。


人事部が同席する場合もあれば、まったく現場社員に任せる企業もあります。
面接が進むに連れ、面接官の役職が上がっていきます。
最初はこの企業に合っているかという部分から始まり、だんだんとこれからの自社に必要かどうか、活躍できそうかどうかなどの視点で見ていきます。
これが一般的なパターンです。


やや余談ですが、面接シーズンになると、人事部では面接官のシフトを組むのに苦労します。
面接官は、学生にとって見栄えのいい、活躍している社員にするのですが、そういう社員は忙しいので協力できる日が少ないわけです。
突然、予定が変わることもありますし。


先ほど面接官は「基本的には、その会社の社員」と書きましたが、採用活動をサポートしている人材コンサルティング会社の社員が入る場合もあります、実は。
もちろん、「それはどうなのか?」という意見もあるでしょうけどね。
第三者の、プロの視点を参考にするわけです。


また、先に偉い人の面接を持ってくる場合もあります。


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面接官は、面接のプロなのか?




さて、この面接官ですが、ちゃんと準備しているのでしょうか?
練習しているのでしょうか?


HR総合調査研究所の調べによると「特に何もしていない」が約4割、「説明資料の配布、メール送信」が約5割です。
なかなか衝撃的な事実ですね。


もっとも、初めて面接官になるときの研修をしっかりして、それ以降はお任せということなのかもしれませんが。






【面接官への施策内容】
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出所:HR総合調査研究所




面接官を面接しよう




一方、面接は企業の採用活動の成否にも関わってきます。




【面接官の志望への影響】
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出所:HR総合調査研究所




同じくHR総合調査研究所の調査によると、文系で約3割、理系で約2割の学生は面接官が志望に「非常に影響した」と答えています。


同じく、文系、理系ともに約6割の学生が「影響した」と答えており、全体では約8割が影響があると答えています。
わかります。私も面接官を見て、がっかりして辞退したことがありました。
新卒の時も、中途の転職活動の時も、です。


学生に皆さんにぜひ言いたいのは、面接を怖がるなということです。
こう言っても怖がるでしょうけどね。


面接は「される」ものではなく「する」ものでもあるのです。


面接官を面接するくらいの勢いでいきましょう。
もちろん、面接官だけで判断するのもよくないですが。


3年生の多くにとって面接はこれからでしょうけど、このような現実を見つつ、怖がらずにいきましょう。


執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。