13年度の就活、「どうなる?」ではなく「どうする?」か考えよう
2011.11.29 1297Views
こんにちは。常見陽平です。
企業も学生も悩んでいる
いよいよ12月1日がやってきます。
経団連の倫理憲章で言うところの「解禁日」となります。
大手ナビサイトもオープンします。2013年度の新卒採用が本格化します。
さっそく、この週末にはマイナビさんが運営する就職EXPOが東名阪でそれぞれ開催されます。
ここ数年、「今の就活はいいのか?」「新卒一括採用を廃止するべき」「早期化・長期化を是正せよ」などの意見が噴出しておりました。
今回の倫理憲章の見直しや、大手就職情報会社の就職ナビオープン時期の変更には、これらの意見が少なからず影響しています。
一方、単純に後ろ倒しをしても学生が救われるとは限らないことは私が何度もこのコラムで発信してきたとおりです。
少し前に発表されたデータではありますが、HRプロ株式会社の『 2013年度新卒採用予測リポート』によると、どうやら採用広報開始時期は12月に集中、選考開始は4月に集中しそうです。
よく「短期決戦になるのではないか?」と言われていましたが、データでみてもどうやら間違いなさそうです。
もっとも中には周囲の様子をみつつ、逆張りで後ろ倒しにしようとしている企業もちらほらあるようですが。
学生に振り向いてもらえるのか、ちゃんと企業のことを理解して受けてくれるのかを懸念しているというわけです。
ここでおさえておきたい事実は、「企業も悩んでいる」ということです。
学生にとっては就職難ですが、企業にとっては採用難の時代なのです。
先日、エン・ジャパン株式会社が発表した『2013年度新卒採用 就職・採用活動アンケート』が学生・企業双方の悩みが明らかになっていて、大変興味深かったです。
これは2013年3月卒業予定の学生と求人企業を対象に実施したアンケートなのですが・・・。
学生がいま取り組んでいる活動内容上位は「自己分析(23.8% )」「学内のガイダンス参加( 18.6% )」 「業界研究(18.5% )」が上位。
悩みの上位は悩みの上位は「何から手をつけていいか分からない(20.8%)」 でした。
一方、企業側の悩みはといえば「採用計画・準備(44.9%)」「母集団形成(27.9%)」でした。
学生同様、企業の人事も悩んでいますし、試行錯誤中です。
というわけで、みんなが「どうなる?」と不安になっていた2013年度採用が本格的に始まります。
私の予想ですが、おそらく今までの常識で言うならばびっくりするような採用枠が登場しびっくりすることでしょう。
既にDeNAやGREEのように実力がある学生には新卒でも高額の報酬を支払う企業、西武HDの幹部候補生枠などが話題になっていますよね。
他、新卒一括採用の枠と通年採用の枠をミックスする企業、既卒者を積極的に採用する企業、ファーストリテイリングのように低学年まで採用対象をずらす企業などは今後も現れるでしょう。
新卒一括採用は自由化、多様化していくことでしょう。
個人的には、そもそも倫理憲章という考え方とグローバル人材育成という、経団連が打ち出している2つの方向性は既に矛盾していないかとか、前述したように結局、短期間の中で流れに乗れない学生があぶれていくのではないか、決まらない普通の学生が一番かわいそうなのかなど思う部分はたくさんあります。
ただ、このような変革はやってみないと分からない部分だらけです。
やや楽観的というか、空想的かもしれませんが、日本の新卒採用は驚くほど、学生、企業の双方にとって良いものに変わる可能性は・・・薄いのですが、ゼロではないでしょう。
ここで大切な観点は「どうなる?」ではなく、「どうする?」という視点です。
自分はどんな社会人になりたいのか、どんな就活をするべきなのかを考えるとよいでしょう。
私なら、一つ一つの行動を丁寧にすることと、やらないことを決めるでしょうね。
まぁ、何でも取り組んでみて、どれに意味がある、ないというのを判断する手もあるのですが。
そんな中でお知らせです。
明日、11月30日にソフトバンクヒューマンキャピタルさんのUST番組、就活LIVEチャンネルに出演することになりました。
公式サイトもありますが、こちらのブログでの紹介が面白いです。
◆2013就活前夜祭!常見洋平さんをゲストに迎え、Ustreamライブ配信を実施(オルタナティブブログ)
アイケイコーポレーションさんの採用責任者、そして学生さんと一緒に、2013年度の就活について考えます。
数々の面白データもご紹介します。
Twitterなどを通じた質問も受け付けます。お楽しみに!
◆公式サイト:【11/30(水)20:30~】就活ライブ / 2013就活前夜祭!! ~就活の疑問、何でも答えます!
というわけで、色々ありますが、ポジティブに、一歩前に進みましょう。
企業も学生も悩んでいる
いよいよ12月1日がやってきます。
経団連の倫理憲章で言うところの「解禁日」となります。
大手ナビサイトもオープンします。2013年度の新卒採用が本格化します。
さっそく、この週末にはマイナビさんが運営する就職EXPOが東名阪でそれぞれ開催されます。
ここ数年、「今の就活はいいのか?」「新卒一括採用を廃止するべき」「早期化・長期化を是正せよ」などの意見が噴出しておりました。
今回の倫理憲章の見直しや、大手就職情報会社の就職ナビオープン時期の変更には、これらの意見が少なからず影響しています。
一方、単純に後ろ倒しをしても学生が救われるとは限らないことは私が何度もこのコラムで発信してきたとおりです。
少し前に発表されたデータではありますが、HRプロ株式会社の『 2013年度新卒採用予測リポート』によると、どうやら採用広報開始時期は12月に集中、選考開始は4月に集中しそうです。
よく「短期決戦になるのではないか?」と言われていましたが、データでみてもどうやら間違いなさそうです。
もっとも中には周囲の様子をみつつ、逆張りで後ろ倒しにしようとしている企業もちらほらあるようですが。
学生に振り向いてもらえるのか、ちゃんと企業のことを理解して受けてくれるのかを懸念しているというわけです。
ここでおさえておきたい事実は、「企業も悩んでいる」ということです。
学生にとっては就職難ですが、企業にとっては採用難の時代なのです。
先日、エン・ジャパン株式会社が発表した『2013年度新卒採用 就職・採用活動アンケート』が学生・企業双方の悩みが明らかになっていて、大変興味深かったです。
これは2013年3月卒業予定の学生と求人企業を対象に実施したアンケートなのですが・・・。
学生がいま取り組んでいる活動内容上位は「自己分析(23.8% )」「学内のガイダンス参加( 18.6% )」 「業界研究(18.5% )」が上位。
悩みの上位は悩みの上位は「何から手をつけていいか分からない(20.8%)」 でした。
一方、企業側の悩みはといえば「採用計画・準備(44.9%)」「母集団形成(27.9%)」でした。
学生同様、企業の人事も悩んでいますし、試行錯誤中です。
「どうする?」という姿勢で、ポジティブに考えてみる
というわけで、みんなが「どうなる?」と不安になっていた2013年度採用が本格的に始まります。
私の予想ですが、おそらく今までの常識で言うならばびっくりするような採用枠が登場しびっくりすることでしょう。
既にDeNAやGREEのように実力がある学生には新卒でも高額の報酬を支払う企業、西武HDの幹部候補生枠などが話題になっていますよね。
他、新卒一括採用の枠と通年採用の枠をミックスする企業、既卒者を積極的に採用する企業、ファーストリテイリングのように低学年まで採用対象をずらす企業などは今後も現れるでしょう。
新卒一括採用は自由化、多様化していくことでしょう。
個人的には、そもそも倫理憲章という考え方とグローバル人材育成という、経団連が打ち出している2つの方向性は既に矛盾していないかとか、前述したように結局、短期間の中で流れに乗れない学生があぶれていくのではないか、決まらない普通の学生が一番かわいそうなのかなど思う部分はたくさんあります。
ただ、このような変革はやってみないと分からない部分だらけです。
やや楽観的というか、空想的かもしれませんが、日本の新卒採用は驚くほど、学生、企業の双方にとって良いものに変わる可能性は・・・薄いのですが、ゼロではないでしょう。
ここで大切な観点は「どうなる?」ではなく、「どうする?」という視点です。
自分はどんな社会人になりたいのか、どんな就活をするべきなのかを考えるとよいでしょう。
私なら、一つ一つの行動を丁寧にすることと、やらないことを決めるでしょうね。
まぁ、何でも取り組んでみて、どれに意味がある、ないというのを判断する手もあるのですが。
そんな中でお知らせです。
明日、11月30日にソフトバンクヒューマンキャピタルさんのUST番組、就活LIVEチャンネルに出演することになりました。
公式サイトもありますが、こちらのブログでの紹介が面白いです。
◆2013就活前夜祭!常見洋平さんをゲストに迎え、Ustreamライブ配信を実施(オルタナティブブログ)
アイケイコーポレーションさんの採用責任者、そして学生さんと一緒に、2013年度の就活について考えます。
数々の面白データもご紹介します。
Twitterなどを通じた質問も受け付けます。お楽しみに!
◆公式サイト:【11/30(水)20:30~】就活ライブ / 2013就活前夜祭!! ~就活の疑問、何でも答えます!
というわけで、色々ありますが、ポジティブに、一歩前に進みましょう。
執筆者プロフィール
常見陽平@yoheitsunemi
評論家北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。