夏休みに何も頑張ったことがなくて焦っているアナタへ

2011.9. 6  15479Views

皆さん、こんにちは。常見陽平です。


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夏休み、今まで何に取り組んだのか?


楽しい夏休みも終わりが近づいてきました。


大学によりますが、あと2週間くらいで終了という方が多いですかね?
私が非常勤講師をしているムサビでは、夏休みが終わるのが少し早くて、もう今週から講義が始まります。


ところで、夏休み、皆さんはどう過ごしましたか?
ゼミ合宿、インターンに旅行、サークルにアルバイトと過ごし方は様々だったことでしょう。


私ですか?
この夏休みは、夏フェスに2日行った他は原稿執筆で終わりましたねぇ(...まだ、終わっていませんが)。
社会人の夏休みは平日5日+前後の週末で合計9日というパターンが多いですかね。
言うまでもなく、学生時代よりずっとずっと短いです。
まぁ、工夫すれば1週間以内の海外旅行には行けるくらいに休みはあるわけですが。


今も昔も「学生時代は、今しかできないことをやりなさい」と言われるわけですが、
たしかに時間的な自由は学生時代にはかないませんねぇ。


中には、「夏休みは何もやらずに過ごしてしまった、どうしよう」という人も。
この「何もやらずに」とう言葉には様々な意味が含まれていると思います。


文字通り「だらだら過ごしちゃったな、いけないなぁ」
「(だらだらはいていないが)いつもと同じ生活をしてしまった。いけないなぁ」というレベルから
「就活対策を何もしなかったなぁ」
さらには
「就活で自慢できる体験をしなかったなぁ、どうしよう」
という人もいることでしょう。




大学3年の夏休みは、人生を変える夏になる、かも




キレイゴトを言うつもりはありませんが...。


夏休みは別に就活で自慢できる体験を作るためにあるわけではありません。


ただ、人生においてもなかなかない、かけがえのない自由な時間なわけです。




思えば、私も大学3年生の夏休みは、人生を変える夏休みでした。
まず、外資系コンサルティング会社のインターンに、書類選考で落ちることから始まります。


当時、インターンはまだ珍しいもので、一部の外資系企業くらいしかやっていないという印象でした。
友人も受けるというので、私もなんとなく受けたのですが、あっさりと落ちました。
いや、すごくやる気があったわけではなかったのですけど、書類くらいは通るのではないかと思っていましたし、
自分はそれなりに賢いと思っていたので、ショックでした。
友人の何人かは書類に通り、さらに数人は面接にも通っていて、当時、力の違いを感じたわけです。


さらに、留学がかかっていたTOEFLの試験に失敗。
学校での留学制度の基準550点に対して527点。
23点の差をなんとかできなかったことにショックを受けます。


妙に傷ついていた私は、アメリカ西海岸への旅行に出かけたのでした。
ちょうどゼミに、スタンフォード大学からきた日系アメリカ人女性がきていました。
アメリカに行くと言ったところ、私の家にステイしたら?という話になったのです。
そして、同じ時期に彼女の家には、私のゼミの同期男子2人もステイしていたのです。
これがまたですね、キャラの濃い2人なのですよ。
なぜかこの4人で西海岸を縦断することになったのです。
主張が強いので、毎日車内で喧嘩するわけです。
夜は大学の寮にあるシャワーを借りて、男女4人でクルマの中で寝るんです。
やはり、毎日のように喧嘩するわけです。
翌朝になると、何ごともなかったように起きて、カフェで当時は日本では珍しかったベーグルパンを食べ、
地図を広げて次の街に向かう...。こんな毎日でした。


毎日がカルチャーショックでした。アメリカの大学の施設に圧倒されたり、
美しい景色に癒されることもあれば、貧困などの現実を間近で見てショックを受けたことも。
気付けば、すっかりモノの見え方が変わり、たくましくなっていたわけでした。
この体験は、自分のその後の人生にも大きく影響を与えたように思います。
これが、私の大学3年の夏休みです。




まだ、夏休みは終わったわけではありません。
楽しみ尽くそうではないですか。




残り2週間でやるべきことは時間の使い方を練習すること




さて、残り2週間です。何をしましょう?
夏休みを何もせずに過ごしたアナタは、この2週間をいかに充実させて過ごすか。


目標を立てて実行すること、時間の使い方を上手にすること。


これにこだわってみますかね。


まず、あと2週間でやりたいことを考えてみましょう。


2週間では何もできないのではないかと思うかもしれませんが、社会人の夏休み2回分ですよ。
まだツアーの申し込みも可能なので、海外旅行にだって行けますよ。
9月は安いですし。


やりたいこと、やらなければいけないことをダーっと書きだしてみましょう。


あと、練習してもらいたいのは、自由な時間だからこそ、時間を有効活用することですね。
毎日、to doを書き出して優先順位付けをする、いつ、何をやるかを具体的に決めていく。
これにこだわってください。


最後は振り返りですね。


まさにこの計画を立てて実行し、振り返りをすること、時間の使い方に上手くなることは
就活においても、社会人生活においても大切なことです。




12月以降は大変に忙しくなります。
時間のある今だからこそ、時間の使い方に慣れておきましょう。

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。