「無い内定」状態のアナタへ こんなときこそ丁寧にいこう

2011.8.17  4446Views

こんにちは。常見陽平です。


「誰でもいいから付き合いたい」状態になっていませんか?






まだ未内定だという4年生の女子学生と会いました。


この時期に内定していない学生の中には、明らかにコミュニケーションに難がある、やる気がないなどということがよくあるのですが、そうではありません。
むしろ、オトナとの会話にも動じませんし、礼儀も正しいです。


彼女が苦戦した理由は何でしょうか?


ズバリ、なかなか内定がでないことに焦ってしまって、やや雑に、闇雲に受けてしまったことが原因でした。


「どうしても内定が欲しい」


そう思い、業界、職種、雇用形態など本人の希望でないものも選んで受けてしまっていたのでした。
いや、もちろんこの時期の就活においては選んでもいられないのも事実なのですが。


とはいえ、ただでさえ就職難だと言われている中、闇雲にやっても上手くいくわけがありません。
私と面談し、一度立ち止まって考えてみて、気づいてくれたようでした。


「誰でもいいから、彼氏が欲しい」


10代の頃はそう考えてしまう時期が誰にでもあったことでしょう。
でも、実際、好きでもない人に告白されても嬉しくないわけで。


さらには、好きな理由も薄っぺらいものだったらなおさらです。


就活が上手くいっていない人は、実はそんな状態になっていないでしょうか。




こんなときこそ、丁寧にいこう


何度かこのコラムでも書いてきましたが、上手くいかないときほど、「太く短く反省する」ことこそが近道です。


太くというのは徹底的にという意味です。
短くと言っている理由は、引きずっていてもしょうがないからです。


上手くいっていない人は、たいていの場合、そもそも行動していないか、考えと行動が雑です。


一度、立ち止まって冷静になり、課題を明らかにしましょう。


よく「80社受けて落ちた。就活けしからん」なんていう声もありますが、80社も受けると、ひとつひとつを丁寧に受けられないですよ...。
本来、ひとつひとつのエントリーというのは重みがあるはずです。こんなときこそ丁寧にいきましょう。


「無い内定」の皆さんにオススメしたいのが、「週に3社、丁寧な応募をすること」です。


3社ならなんとかできそうですよね。
もちろん、3社を選ぶためには10社くらい調べないといけないのですが。
求人はナビサイトでもまだ掲載されていますし、大学のキャリアセンターにもスポットの求人は届いています。


ぜひ、ちゃんと予習した上での丁寧な応募活動を続けてみましょう。


女子学生には、週に1回、先週の振り返りと、来週の予定を確認するように伝えました。
ちゃんと実施しているようで何よりです。


こんなときこ、最後まで諦めず、丁寧にいきましょう。


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執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。