ベンチャー企業ってなんだろう?
2011.4.25 1434Views
こんにちは、常見陽平です。
リクルートはベンチャーなのか?
昨年の秋のことです。TwitterのTLで、こんな内容のメッセージを見かけました。
「ベンチャー企業学内合同説明会を開催します。
サイバーエージェント、DeNA、GREE、ミクシィ、楽天、リクルートなど、ベンチャー企業が勢揃い」
ふと思いました。
「リクルートって、ベンチャー企業だったんだ...」
いや、私も昔はそうだと思っていました。
1997年に私はこの会社に入社しました。
当時、講義などでお世話になっていた、ベンチャー企業の事情に詳しいある先生に内定報告に行き、
「先生、俺、ベンチャー行きます!普通の大企業に行きたくないんです」と言ったら、
「お前、そりゃ、大企業だろ」と言われました。
そして、私は今のリクルートがベンチャー企業だとは、まったく思いません。
そして、その他の企業に関しても、上場していたり、従業員数も1000人以上という企業ばかりです。
それこそ、楽天もサイバーエージェントも創業から10年が経っています。
ベンチャーの定義とは...?
そんなことをブログやTwitterで書いたら、様々なご意見を頂きました。
「例えば、アップルやGoogleはベンチャー。だいぶ歴史も長いし、規模も大きいけど、
常にイノベーションを起こしている。ベンチャーとは、そういうこと」
うん、かなり腹落ちする説明でした。
昨日もUstreamの番組でベンチャー企業の経営者と共演したのですが、
あえて「ベンチャー企業と中小企業の違いは何ですか?」という質問をぶつけてみました。
「ベンチャーと中小は同じ。でも、大企業とは違う。新しい価値を生み出している」
という趣旨の回答でした。
なるほど、わかる気がします。
でも、日本の古くからある大企業も新しい価値は創造しているはず。
実は、中小企業は法律で資本金などが定義されているのですよね。
でも、ベンチャー企業の定義はないはずです。
改めて、ベンチャー企業って何なのでしょう?
個人的には、
「従来の企業ではできない、既成概念にとらわれずに新しい価値を生み出している中小企業」
なのかな、と思っています。
そして、極論、
「社会、顧客、株主、従業員というステークホルダーがベンチャーだと思えば、
それはベンチャー」なのかな、と。
ふと、中学時代「ヘビーメタルとハードロックの違いは何?」
と同級生に聞かれて戸惑ったことを思い出しました。
大震災や原発事故の後、
「大企業に行って大丈夫なのか?」という声をよく聞きます。
そして、「ベンチャー企業の探し方、見分け方が分からない」という声も。
お任せください。
お伝えしましょう。
その答えは、次回以降に・・・。
執筆者プロフィール
常見陽平@yoheitsunemi
評論家北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。