最終面接に向けてあなたの志望度はどこまで上がりましたか?

2011.4. 8  5255Views

こんにちは、常見陽平です。


久々に面接に関する記事を書きます。



「分散化」する採用活動



採用時期は「分散化」しています。

大手企業は6月以降に選考を延期しているものの、
今日も様々な企業が面接などを行っています。

実際、日系の大手企業でもアパレル製造販売会社、
コンサルティング会社などが内定をだしています。
もちろん、外資系企業、ベンチャー企業などもとっくに内定をだしていますね。

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最終面接に向け、採用担当者は学生の志望度をどこまで上げられるか?




そんな中、面接に関する悩みを学生からも企業からも聞きます。

ズバリ、面接を通じて志望度をどこまで上げることができるのか?です。

先日、お会いした慶応義塾大学の学生は、なかなか運命の一社に出会えず、
志望度がなかなか上がらない、故に最終面接で本気でないことが見抜かれ落とされているのではないか、
という悩みを抱えていました。

なるほど、よく分かります。

最終面接で落とされるというのは、この3年くらい顕著な傾向です。

採用数を減らす局面においては、
内定を出した学生には全員入社してほしいと考えるものです。

企業の側からすると辞退率低下が課題となります。

本来、採用は「来たい人」よりも「ほしい人」を採るべきで、
そのために採用担当者は劇的に口説けるかどうかが問われるのですが。

「第一志望です」の一言が言えずに落ちてしまう学生とここ数年、よく遭遇してきました。

もちろん、これは採用担当者の問題でもあります。
学生の立場からすると、面接は「落とされる場」だと思うかもしれませんが、
実際はよいところを探す場であり、企業の魅力を伝える場であり、口説く場なのです。

最近は求人環境の悪化やネット就活により母集団が肥大化したことにより、
大量の数を「さばく」採用になり、ともすれば「裁判」のような面接になっている企業もあります。

ただ、こんな採用をやっている企業は学生を口説き落とせず、悩んでいるのです。



 志望度を高め、志望動機を進化させよう


学生の側でも企業の魅力をより抽出し、理解し、
志望度を高めていけるといいですね。
もちろん、気が進まない企業もあるかと思いますが。

企業自体の魅力、仕事の魅力、組織風土の魅力、待遇の魅力
という4つの切り口で棚卸ししていきましょう。
志望動機も最終面接にかけて進化するはずです。
面接は企業理解の格好の場です。
さらに、大震災後、世の中は変化しているので、
以前と志望動機も変わるはずです。



今一度、なぜその企業で働きたいのか、考えなおしてみましょう。

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。