「復興」のために、「社会人」としてできることを考えてみよう
2011.3.30 802Views
こんにちは、常見陽平です。
皆さん、お元気ですか?
実は、この一言、勇気を出して言ってみました。
日々、大震災と原発事故のニュースが流れ、電車も減り、街の明かりも暗くなり、
スーパー・コンビニでも一部の商品がなくなっています。
被災地の皆さんや、影響を受けた地域の皆さんだけでなく、
日本にいる皆が心理的に「被災」しているのではないでしょうか。
私もそうです。
昨日は地震の直後に延期になっていた会食があるのですが、お店を予約しようとしたら節電のため、
いつもより早くお店が閉まることを告げられました。
なるほど、気晴らしのための飲みも影響を受けるわけですね。
ただ、これはみんなで乗りきれるべき試練です。気持ちを前向きに行きましょう。
改めて、社会貢献の基本は「本業」だと考えてみよう
昨日、渋谷駅の前で前田日明氏が募金活動をしていました。
就活生の中には彼のことを知らない人も多いかもしれませんね。
80年代~90年代に活躍した格闘家です。
「○○さんが○億円募金」など、著名人による募金活動が話題になります。
そして、企業も相当な金額の義援金を出しています。
志望先企業のHPをご覧ください。その企業がどれだけの義援金を出したのかが出ているものです。
被災した方を救うのはお金であり、モノであり、心からの応援です。
皆さんも可能な限り、募金などを行ってみてはいかがでしょう。
ただ、このコラムでもずっと言い続けてきたことですが、
改めて企業にとっての社会貢献とは「本業」そのものであることを確認しておきたいです。
企業活動を通じて、価値を創造し、利益を得る。
それを株主、顧客、従業員、社会に還元する。
これが企業活動です。
企業活動の本格的再始動こそが、復興につながる社会貢献だという視点も持っておきたいです。
志望先での仕事を通じて、日本復興にどう貢献するかを考えてみよう
大復興時代が始まります。
まさにこの時期に皆さんは社会人になるわけですが、
では、どの企業で、どんな仕事をすることで皆さんは復興に貢献したいとお考えでしょうか?
一方、くれぐれも言いますが、ここ数年という短期だけで考えてもいけません。
例えば、学生の中には「電力不足の時代がしばらく続くから、電気製品を扱う企業には行かない方がいい」
と考える方もいらっしゃるかと思います。
本当でしょうか?
これらの企業を調べてみると、実は法人向けの売上の割合が大きいこともありますし、
日本国内よりも海外での売上が大きいなどということもあるわけです。
今一度、「これからの社会」ということを意識して進路選びを考えてみましょう。
執筆者プロフィール
常見陽平@yoheitsunemi
評論家北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。