内定が出る就活生は司馬遼太郎を読んでいる!?の法則
2010.12.28 2965Views
こんにちは、常見陽平です。
内定が出る学生は司馬遼太郎を読んでいる!?
都内のある大学で内定者によるパネルディスカッションを行ったときのことです。
パネラーに就活中の思い出の品を紹介してもらいました。
ある学生が持ってきたのは、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』でした。
「就活中の移動時間には必ず読んでいましたね。これを読むと、凹んでいるときでもテンションが上がってまた頑張ろうっていう気になるのですよ。社会人と会うときも、共通の話題になって盛り上がりましたね。会話のネタになりました。」
この発言を聞いて私は「きたー!」と思いました。
そして、「内定が出る就活生は司馬遼太郎を読んでいる」の法則は現在も生きているのだと確信したのでした。
司馬遼太郎を読むといい理由
この法則は川辺秀美さんの『22歳からの国語力』(講談社現代新書)の第2章で紹介されています。
ちなみに、川辺秀美さんは170万部を突破した大ベストセラー『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)の著者水野敬也さんを発掘した編集者として有名です。
川辺さんの本は就活生が身につけるべき日本語力について分かりやすく書かれているのでオススメですよ。
まずは『22歳からの国語力』(講談社現代新書)を手にとってみてくださいね。
川辺さんは以前、就職情報会社でリサーチの仕事をしており学生意識調査を担当していました。
その際に、上場企業の内定を次々のとる学生は「司馬遼太郎を読んでいる」という法則に気づいたそうです。
彼らはOB・OGとのコミュニケーションに長けていました。
司馬遼太郎の本が共通の話題を提供していたわけです。これは90年代前半の出来事でしたが、今もその法則が生きていたことを感じたのでした。
そして、司馬遼太郎作品は参考になる良い文章の宝庫でもあります。
これからエントリーシートを書くシーズンですが、参考になること間違いなしです。
年末年始はリフレッシュと、日本語力アップのために司馬遼太郎作品を読んでみませんか?
執筆者プロフィール
常見陽平@yoheitsunemi
評論家北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。