改めて、「わかる」と「できる」は違うとことに気付くべき

2010.11.19  1497Views

こんにちは、常見陽平です。

私は年間70回くらい学生の前で講演しています。
大学での講義も入れるとさらに回数は増えますね。


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「わかる」と「出来る」は違う


 
特に今年の学生と会っていて感じることがあります。
それは「わかる」と「できる」は違うということです。

「SWOT分析を知っていますか?」
「3C分析を知っていますか?」
などと学生に投げかけたところ、だいたい半分~2/3くらいの学生は手をあげます。

しかし、実際にワークをしてもらうと出来ない人だらけです。
出てきたアウトプットをみると、中には「君、さっき、知っているって言ったよね?」と言いたくなることもあります。

これは就活支援講座に関してもそうです。

私のエントリーシート対策講座を前のめりで聞いていた学生は終了後、「大変ためになりました!」と感激のコメントをくれました。
しかし、実際にエントリーシートを書いてもらうと、まったく書けない状態。

これでは意味がありません。



学んだことを活かして実践する


 
就活に限らず、オトナの勉強法で大切なことは、学んだことについて
「どうすれば自分に活かせるか?」「どう使うか?」
ということを考え、実行することです。

学んだことはすぐ実践する機会を持つようにしたいところです。



怖くても「やってみる」ことが大切


 
何より、大切なのは実践する機会を持つこと。

エントリーシートの書き方を学んだところで、書いてみないと意味がありませんよ。

そして、人に読んでもらわないと、伝わるエントリーシートになっているかどうか分からないのです。
もちろん、人に見てもらうのは勇気がいることですし、ダメだしも怖いですが、この壁を乗り越えた先に成長があるのです。

そういえば、この春、エントリーシートの公開添削会を開いたことがありました。
皆に書いてきてもらったエントリーシートをスキャンしてPDF化し、プロジェクターで映して公開添削しました。

参加者からは「公開処刑だ・・・」との声もありましたが、その日に添削を受けた学生は皆、納得のいく就活をしました。

同じく、ある大学で模擬面接会を開催したのですが、せっかくの機会なのに「まだ面接の準備ができていない」と参加を辞退した学生も多数いました。

参加した学生は私に叱られつつも課題に気づき、内定していきました。

「わかる」と「できる」は違う。
そして、「やる」ことが大切です。

実践に力を入れましょう。


執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。