学歴の壁を乗り越えるための5つのポイント
2010.10. 5 4921Views
こんにちは、常見陽平です。
なかなか根強い就活と学歴の問題。
では、具体的にこの問題をどう乗り越えるかについて、就活生が出来ることを5つ、お伝えします。
<参考記事>
◆企業が学歴差別をしてしまう7つの理由
◆上位校は本当に就活に有利なのだろうか?
1.「意外に優秀」と言われるように努力する
「今の学生、本当に早稲田?うーん...」
などの面接官のコメントに代表されるように、上位校の学生には能力・資質に対する期待が高く、期待ほどではない場合、がっかりされます。
逆に上位校以外の学生が、期待を上回るパフォーマンスを発揮すると、極めて高い評価を得られるものです。
また、人事は同じような大学群だらけになって、同質化することも恐れます。
就活応援漫画『銀のアンカー』(三田紀房 集英社)でも紹介されていたノウハウでもありますが、同じ大学の中でトップクラスになることを目指すと、注目度は高まります。
「意外に優秀」と言われることを目指しましょう。
2.初期段階の選考対策に最大限のパワーを投入する
最初の壁は、適性検査、書類選考など初期段階の選考です。
まずはここを突破しなくてはなりません。
ただ、この部分ですが、上位校の学生の中には、「どうせ優遇されている」「どうせできる」と思っていて対策をしていない人もいるのです。
実際、適性検査などの各種テストは上位校の学生でも苦手な方は多数います。
ここを突破し、面接において、1の項目で述べた力を発揮するのです。
対策のコツは適性検査においては、シンプルに何度も練習するということです。
ここで絶対に切られたくないということから、4冊の対策問題集を高い完答率で仕上げ、大手広告代理店に内定した学生がいます。
書類選考に関しては、これは添削を受ければ受けるほどブラッシュアップされますので、キャリアセンターなどでスタッフに見てもらうとよいでしょう。
ここで相談することを躊躇してはいけません。
よくあるパターンが、
「まだ相談するレベルにも達していない」
「否定されるのが怖い」
ことから相談することを躊躇し、気づけば就活シーズンが終わっているということです。
3.企業探しに最大のパワーをかける
自分の通う学校は採用ターゲットになり得ているのかを確認するとよいでしょう。
正直なところ、学校名で足切りしている企業はあります。
その企業は採る気がありそうなのか?
まずは、大学のキャリアセンターなどで、採用実績企業の一覧を見てみましょう。
採用実績がある企業については、職員の方が、どんな人が採用されているかなど、企業に関する詳しい情報をもっていることもあります。
ひょっとすると、OB・OGを紹介してもらえることもあります。
企業によっては採用広告などで採用実績校を掲載している企業もあります。
『就職四季報』(東洋経済新報社)などにも掲載されていますね。
ただ、これらのデータを見るときに注意したいのは、職種別の割合はどうなのかということです。
総合職の他に、一般職や専門職を採用している場合、一見すると幅広い大学から採用しているように見えるものです。
要注意ですね。
他、大学に個別に求人票を出している企業、学内セミナーにやってくる企業は採用意欲が高いと言えます。
もちろん、採用実績がない企業でもチャレンジすることは可能です。
「ウチの大学からは採用するのか?」と学生が不安になることにより、その大学からの応募数が減っていて悩んでいる企業がいることも覚えておきましょう。
4.他大学の就活仲間をつくる
就活が上手くいかない学生に一般的に言えることなのですが、同じ大学の仲間で群れてしまい、行動がゆっくりになってしまう、互いに足をひっぱってしまうということがあります。
他大学の就活仲間がいる学生は情報も豊富で、互いに刺激を受けることもあり、考えと行動が前向きになります。
ぜひ、セミナーなどで会った他大学の学生に声をかけてみましょう。
同じセミナーに参加しているということは、志向も似ている可能性ありです。
5.諦めないこと
『スラムダンク』の安斎先生じゃないですが、「諦めたらそこで試合終了」なのです。
「私はどうせ○○大学だから」などと腐らずに、行動を加速させたいところです。
努力は運を支配するのです。自分が前例になる勢いで活動しましょう。
最後に
最後に、企業の人事担当者の言葉を共有します。
「(不本意入学であれ)自分の通う大学のことを誇れる学生が欲しい」
学歴差別に屈せず、自分の通う大学に誇りを持ち、諦めずに就活を続けましょう。
執筆者プロフィール
常見陽平@yoheitsunemi
評論家北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。