外資系金融・コンサル選考の特徴-ポイントを押さえて効果的な対策をしよう!

3年生の10月に入ると、外資系の本選考が一斉に始まります。
その中でも金融機関とコンサルティングファーム(以下コンサル)は外銀・外コンと言われ人気の高い業界です。
日系と比較すると選考形態が特殊で、時間がかかり、精神的にも体力的にも辛いケースが多いです。

今回はその外資系金融・コンサルの選考の一般的な特徴をまとめました。
これからこれらの本選考を控えているという方は是非参考にしてみてください!

なお、ここで挙げる内容はあくまで一般的なものなので、企業によっては日系に似た選考だったり、ここに載っていないような独特な選考だったりもします。
多種多様な選考の中でも一般的なものとして捉えて下さい。

まずは代表的な選考プロセスについて、それぞれの特徴を挙げてみます。

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ESについて


ESは、日系に見られる「夢」や「理想」を問う傾向とは異なり、総じて現実的で論理的な内容を求める設問が多いです。
「志望理由」や「学生時代の成果とそこから得た事」「大学で研究しているテーマ」などがかなりの確率で問われます。

また、英語の設問も稀にあります。
モルガンスタンレー、JPモルガン、ドイツ銀行などの金融機関では、志望理由や自己PRを英語で書かせているケースも頻繁に見られたので、英語が苦手な人は帰国子女の友人に添削を求めるなどの準備も必要です。

Webテスト・筆記試験


WebテストはGABというテスト形態が大多数で、一部テストセンターがあります。
総じて難易度は高めに設定されており、対策本を通した徹底的な勉強が必須です。
コンサルでは判断推理、数的推理といった論理思考を問う問題が中心に出題されますが、これは対策をしなければ0点も有り得るほどの特殊な問題です。
しっかり対策をしましょう。

<参考記事>
今日から始めよう!GAB・CAB対策のための勉強法

また、Webテストとは異なり、実際に会場で筆記試験を行うケースも多いです。
金融機関のモルガンスタンレーは一部の部門で数学、英語の筆記試験がオフィスで開かれました。
マッキンゼー、ボストンコンサルティングファーム、マッキンゼー、ATカーニー、モニターグループなどのコンサルでは、論理思考を問うペーパーテストが足切りとして採用されています。

いずれもそれぞれ対策が可能なので、インターネットで情報収集して可能な限り手厚い対策をしましょう。

●『必勝・就職試験! 【Web-CAB・GAB Compact・IMAGES対応】CAB・GAB完全突破法! 【2017年度版】』(洋泉社)


●『【SPI3のテストセンター対策用】これが本当のテストセンターだ! 【2017年度版】』(洋泉社)


●『上・中級公務員 標準判断推理―確かな解答力が身につく"基本書" 』(実務教育出版)


●『上・中級公務員標準数的推理―基礎から体系的に学べる"基本書" 』(実務教育出版)



面接について


外資系金融とコンサルは、多くの場合内定を出すまでの面接回数を定めてはいません。
金融業界は特にその傾向が顕著で、応募した部門の社員全員がYESと言うまでひたすらたらい回しにされ続け、多い場合は40--50人と個人面接をします。
それで駄目だったらあっさりと不採用になるので、精神的にも体力的にも辛い選考となっています。

コンサルの場合、特殊なケース面接というものがあります。

「日本に電柱は何本あるか?」といったフェルミ推定、
「ピアノの調律業界の市場規模は?」という業界規模分析、
「百貨店の売上を1.5倍にするための戦略は?」という戦略立案まで多岐にわたり、候補者の論理思考を試すものです。

こちらも対策本が出ているので、しっかり対策をしてください。

●『過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題 』(東洋経済新報社)


●『戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策 』(ダイヤモンド社)



その他選考上の特徴


●メンターが付く
外資系金融・コンサルの特徴として、メンター制度というものがあります。

ある程度選考が進み、最後の候補者10-20人(あくまで目安です)の中に入ってくると、それぞれの候補者に社員が割り振られ、就職活動の相談やアドバイスなどをしてくれます。
電話やメールで相談に乗ってもらえたり、社員を紹介してくれたり、時には焼き肉をおごってくれたりと本当に親身に接していただきながら「君は本当に素晴らしい」「是非働いて欲しい」と嬉しい言葉を掛けられます。
しかし他に良い候補者が表れたらあっさり見捨てられるという、若干恐ろしい制度でもあります。
メンターによっては就職活動が終わった後も飲み仲間になれることもあるので、就職活動の楽しみの一つとなる制度かもしれません。

●懇親会が多い
これも外資系企業の文化とも言えますが、とにかく懇親会が多いです。

「選考とは関係ありません」と言われますが、かなり高い確率で選考されています。
新入社員から割と重役の方まで幅広い社員が登場するので、豪華な食事に手を出したい気持ちを抑えつつ、ただ飲み物片手にどんどん社員にアタックし、>ひたすら会話を盛り上げて自分の志望度の高さをアピールすると良いです。
こういった場で学生同士で固まって話しているような学生はチェックを付けられて、その後の選考に進めなかったりもするので気を付けて下さい。

モルガンスタンレーは、ESの後に名物とも言える「名刺配り選考会」があります。
明確に「この懇親会は選考です」と説明が入り、自分の名刺を20枚ほど渡され、それを興味のある部署の人に配って下さいというものです。
その名刺を受け取った社員が一定の評価をした学生のみ次の選考への連絡が入ると言うもので、かなりハードな足切りとなっています。

●別ルートが多い
とにかく、学生によって選考のスピードも異なりますし、選考ルートも様々です。

インターンや説明会で高度な質問を連発して目をつけられた学生が、別枠で個人面接からスタートしてそのまま内定、といったケースも多いです。
また、何回か面接して音沙汰無しになったので「落ちたかな」と思っていたら、半年後に突然電話がかかってきて面接に呼ばれ、そのまま何度か面接を経て内定をもらったりもします。

結局は会社側の採用人数がある程度決まっていて、様々な選考ルートで良い人材からその枠に当てはめていくという形だと考えられます。
内定を辞退するような学生がいたら、次の候補者群を改めて呼び出して選考、ということになります。
ですので連絡が途絶えても諦めず、気長に待ってみると再びチャンスがもらえるかもしれません。

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さいごに


外資系金融・コンサルの就職活動は、難易度の高さはもとより、とにかく時間がかかり疲れます。
よくあるケースで、冬の外資系就活で疲れ切ってしまい春からの日系就活で本領が発揮出来ないといった学生も多いです。

そうならないよう、外資系就活はある程度の心の余裕をもって臨むことをオススメします。
頑張って下さい!

(ライター:SHUN)