初めてエントリーシートを書く方へ!無駄のないES作成のための秘策3つ
2014.6.19 5126Views
初めてエントリーシート(以下ES)を書く際に陥りがちなのが、「回答に必要ない情報が多いこと」「回答が設問に対する答えになっていないこと」です。
インターンシップの志望動機を聞く設問として、次の例を見てみましょう。
●設問例
当社のインターンシップで経験したことをどのように自己成長につなげたいと考えていますか。
●良くない回答例
そもそも私が貴社を知ったのは~の時です。
そこで私は××と感じ、御社における○○の素晴らしさを知りました。
従って、私は□□を実際に経験し、自己成長に繋げたいと思っています。
どこが良くないのか明確に指摘できますか?
今回はこの設問を例に、"無駄のない"回答作成のための秘策を3つお教えします。
秘策1 「回答から設問を想定する」
まず先ほどの回答例で最も良くないことは、「設問に答えていないこと」です。
設問では、「どのように自己成長につなげたいか」を聞いているにも関わらず、回答のほとんどの部分を「どうやって会社の素晴らしさを知ったか」に費やしてしまっています。
このように、「聞きたいことに答えられているか」は確認すべきポイントとして最重要です。
にもかかわらず、多くの就活生がこのような「脱線した回答」を書き、気づかないまま提出してしまいます。
「聞きたいことに答えられているか」を確認する手段として有効なのが、逆に回答から設問を推測してみる方法です。
回答から推測される設問が元の設問であればOK、違う設問であれば設問に答えられていないということになります。
とはいえ、自分ではフィルターをかけて見てしまうので、友達等に回答のみを見せ、推測してもらうのがベストです。
秘策2 「設問をモデル化する」
じゃあどうしたら聞きたいことに答えられるのでしょうか。
そのためにもまずは、「何が聞きたいのか」を明確に把握するための分析作業が必要です。
脱線した場合の多くが、この分析作業を行わず、設問に対していきなり回答を書き始めていることが原因です。
例えば先の設問に対して「あ、これは志望動機を聞いてるんだ!」等と安直に把握して文章を書き始めると、これは設問を抽象化して捉えてしまっているので、結果として先の回答例のように脱線した回答になりやすいです。
分析とはズバリ「設問の核となる部分を見つけ、それを具体化する」作業です。具体化と一口に言っても、より具体的な文章に言い換える、図にしてみる等、様々ありますが、一番のオススメは「モデル化」してみることです。
例えば、先の設問の核は「どのように自己成長につなげるか」という部分だと思います。
この文章を具体化するためにはまず自己成長という曖昧な言葉を具体化し、その後核となる文章全体をモデルとして具体化します。
[分析例]
●設問 : 当社のインターンシップで経験したことをどのように自己成長につなげたいと考えていますか。
●設問の核 : どのように自己成長につなげるか
●曖昧な言葉の具体化:
「自己成長」=自己が良い方向に変化すること
=現在の自分と理想の自分とのギャップを埋めること
●設問の核のモデル化:
上図の赤で囲った部分が設問の核の部分です。
ここまでが分析作業になります。
ここまで出来てしまえばこっちのもので、後はこのモデルの要素を考えることで回答ができてしまいます。
アプリ開発のインターンを例に要素を考えた例が次になります。
※画像は拡大できます。
あとは、これを文章化すれば回答が完成します。
秘策3 「結論を先に」
ESの初歩中の初歩のテクニックとして、結論を先に書きましょう。
先のアプリ開発インターンの例で言えば、赤枠で囲った部分です。
順を追った方が分かりやすそうですが、採用側は大量のESをさばく必要があるため、最初の数行しか読まない場合がザラなので、先に結論を示しておくことは非常に重要です。
以下に、先のアプリ開発インターンの例を用いた回答例を示します。
●回答例
「私は、貴社のインターンシップでプランナーやデザイナーと共にアプリを作り上げることで、情報伝達・共有の難しさやノウハウを知り、かつインターンをきっかけに知り合ったプランナーやデザイナー志望の学生とチームでの開発活動を継続することで、チーム開発に優れた人材になりたいと考えています。現在私は個人でプログラミングをしておりますが、チームでの開発経験は未だないため、どのように情報伝達を行えばよいのか、どういったところが難しいのか全く掴めておりません。従って、チームワークに優れた貴社のインターンシップにおいてならば、積極的にコミュニケーションを取り続けることで効果的に情報伝達に関するノウハウを得られ、かつその後の開発活動に活かすことのできる人脈も得られると考えました。以上のように私は貴社のインターンシップを自己成長に繋げたいと考えております」
さいごに
今回は「インターン志望動機」に関する設問を例に、ESを書くための3つの秘策を紹介しました。
しかし、これらの秘策はESだけでなく、面接の回答やグループディスカッション等様々な選考過程で活かせるものです。
例えば設問のモデル化ですが、グループディスカッションではまず初めに与えられた「お題自体」を同じように分析することが評価ポイントになっていたりします。
いずれにせよ、選考ではESを読む側、面接を見る側の立場になって考える姿勢を忘れずに望んでもらいたいと思います。
(ライター:たんたん)