食品業界を目指す方におくる、意識すべき4つのポイント
2013.9. 6 24343Views
お菓子や飲料など身の回りの食べ物を扱う食品業界。
身近なイメージから志望者が多くなりがちで、企業によっては倍率が1000倍を超えるところも。
今回は、そんな食品業界を志望する方に意識すべきポイントをお伝えします。
1. 食品業界は「人柄」重視
食品業界の選考では人柄が重視されるとよく言われます。
これにはこの業界ならではの事情が関係しています。
食品業界に属する企業の多くは、現在でも年功序列を採用しています。
勤続年数の長さに比例して賃金や役職が上がる年功序列は、「従業員は長く勤めるもの」という意識の現れだと言えます。
優秀でもすぐに辞めてしまう人はあまり歓迎されないでしょう。
また、他の業界に比べて食品業界の企業は従業員数が少ない傾向にあります。
大規模な組織よりも、人間関係が狭く深くなりがちです。
波風を立てず、周囲と上手く付き合える人が向きそうですね。
これらの点から、食品業界では「アットホームな空間で周りと上手くやっていける人」、つまり人柄のよい人が採用されやすいのです。
その反面、個人の能力や成果だけをひたすらアピールする人は「周囲とぶつかりそう」とマイナスの評価を受ける事も。
自分らしさが伝わるよう意識しましょう。
2.初期の選考は「足きり」
食品業界は、志望者の多い事で有名です。
その割には採用数が少なく、面接に辿りつくまでにかなりの人数が絞られます。
そのため、エントリーシートや適性試験、面接の前のグループディスカッションは、一定の基準に達しない人を軒並み不採用にする「足きり」として使われがちです。
足きりの基準は企業によって異なりますが「まだ序盤だから...」と手を抜くと、話もしないまま選考を終えることになります。
勉強やエントリーシートの添削など、きちんと対策しましょう。
3.「好き」だけでは通用しない
食品業界の志望理由として「食べる事が好き」、「御社の製品が好き」を挙げる人はたくさんいます。
しかし、この答え方は実際の仕事内容とのズレを感じさせるため、面接官にあまり評価されません。
食品業界での仕事は、商品を効率的に生産する技術系と、商品を売る営業系に大別されます。
どちらも「食べる事」が仕事ではありません。
「好き」という気持ちだけをアピールすれば「今後もよいお客様でいて下さい」と言われてしまいます。
消費者としてだけではなく、これから働く人間としてどんな仕事がしたいかを一度考えてみて下さい。
4. 店頭の飾りつけは「手段」
営業職を目指す方に気をつけて欲しいポイントです。
食品業界の企業で営業をする場合、大きな仕事の一つに「店頭の飾りつけ」があります。
食品売り場で商品を綺麗に陳列したり、POP広告(価格や商品名、おすすめの調理法等を書いた広告)を作って設置したり......。
個性を発揮できる、楽しそうな作業ですよね。
食品業界の志望者の中にも「こういう飾り付けをして店頭を盛り上げたい」とPRする方が多くいます。
中には企画書を作って面接官に見せる人も...。
しかし、レイアウトはあくまで手段。
目的は「売り上げを伸ばす事」です。
売り上げを伸ばす為には、消費者に商品を手に取って貰わなければなりません。
そのためには、商品の存在に気づいてもらえるように売り場を目立たせる必要があります。
そこでレイアウトが必要となるのです。
店頭の飾りつけは確かに重要ですが、そればかりをやりたいと学生に言われると、面接官はズレを感じます。
商品がたくさん売れれば、多少レイアウトがまずかろうと構わないからです。
飾りつけはあくまで手段だと意識し、具体的なレイアウトを提案したい場合には「どう売り上げにつながるか」を伝えるようにしましょう。
さいごに
食品業界を目指すという事は、多くの企業から「お祈り」を貰う事です。
採用数が少ない業界ですから、複数の企業の選考で落ちるのは当たり前です。
一喜一憂せずに前に進みましょう!
(ライター:ナツキ)