温厚な社会人を意外にイラっとさせるOB・OG訪問での質問とは?

2011.11.17  12484Views

こんにちは。常見陽平です。




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OB・OG訪問はするべきなのだけど




ある大学で、OB・OG訪問実践講座の講師をしました。
OB・OG訪問は重要だとずっと言われているわけなのですが、就職情報会社が出すデータをみると、実行しない人が6割くらいです。


何度も書いてきましたが、就活の中で最も重要であり、意義があるのはOB・OG訪問だと考えています。


一方、やればいいというものではありません。
特に意識してもらいたいのは「質問」ですねぇ。
質問の準備がイマイチだと、「忙しい中、時間を作ったのに、何を聞きにきたの?」と思ってしまいます。


もちろん、優しいOB・OGは、「こんなことを聞きたいんだろうなぁ」と、気持ちを理解してくれて、リードしてくれるものですが。




実は社会人をイラっとさせる質問とは?




では、社会人をイラっとさせる質問とは何でしょうか?
ずばり、漠然とした質問、「オレに聞くなよ」という質問です。


◆「御社はどのような会社ですか?」


「調べてからきなさい」と言いたいですねぇ、軽くでいいですから。
まぁ、まだホームページも開設していないベンチャー企業ならともかくですが。
OB・OG訪問でもらえる時間はせいぜい60分~90分。これを最初から聞くのは時間のムダです。


◆「仕事はつらいですか?」


この聞き方は中学生並みですねぇ。
まだ、「仕事について、つらいと感じるのはどんな時ですか?」ならだいぶいいですが。


◆「働きやすい職場ですか?」


あなたにとっての「働きやすい」の定義は何でしょう?
これが分からないとまったく意味がありません。具体的な項目で検証するといいでしょう。


◆「福利厚生はどうですか?」


えーとですね、「福利厚生」とくくって表現されても、何を話していいのか分からないものです。
具体的な項目で質問した方がいいか、と。




他、ミーハーなファン視点の質問もいらっときますねえ。


まぁ、とは言え、上記のものは皆さんも聞きたいものでしょう。
要するに聞き方が重要なのです。
もっと言うと、何を知りたいのかが明確でなければダメなのです。


まずは、紙に知りたいことを書き出してみましょうよ。
付箋を使うと、グループ化できるので便利ですね。


その上で、どう聞くと真実に辿りつけるか、聞き方を考えてみましょう。
それこそ、「この質問でどうだろう?」という相談をキャリアセンターや友人・知人に投げかけてみるといいですね。


では!


執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。